シクラメン

球根植物

分類:サクラソウ科シクラメン属

学名:Cyclamen persicum

和名:カガリビバナ,ブタノマンジュウ

英名:シクラメン

原産地:地中海沿岸

品種も多く、上手に育てれば6ヶ月近く咲き続ける冬の代表的な花です。
シクラメンの原種は、茎がくるりと丸まっていたので、”Cycle”から名付けられたようです。

置き場所

暖房の影響を受けない日当たりの良い窓際
(春は桜が咲く頃からは屋外の日なた)
(夏は風通しの良い日陰 暑さに弱いので出来るだけ涼しい所)
(秋は屋外の日なた。10°を切るようになったら室内に取り込む)
(冬は凍らせないように 室内の暖房の影響を直接受けない 20°以下の日当たりの良い窓際)

最適な育成温度は15°〜20°です。
凍らない限り低温には強いのですが、20°以上の暖房の効いた部屋に置くと傷みます。

太陽が大好きです。出来る限り日に当てましょう。
日光不足になると、葉が黄色くなったり、茎がモヤシのように伸びすぎて株が弱くなります。
冬でも風のないお天気のいい日は、外に出して日光浴をさせて上げましょう。(ただし、気温5°以上です。)

上手に咲かせる事が出来たら、その置き場所を覚えていれば、毎年その場所に置けば成功します。

とにかく、日陰と暖房には弱いので注意!

植え替えは、夏越しに成功して、新芽が動き出す9月中旬に行います。用土は草花用培養土又は赤玉土(小粒)と腐葉土を3:2で混ぜたものなどで、元肥にマグァンプKなどを入れたり、根腐れ防止にミリオン(珪酸白土)などを混ぜ込むのも有効です。

表面が乾いたら(乾いてくると花茎が柔らかくなり、株全体が少し広がってきます。)鉢の縁の所から、球根の頭部にかからないように、鉢の下から水が出るまで十分な量の水を静かにゆっくりと与えます。
(過湿を嫌います。 水を頻繁に与えると根腐れし枯れてしまいます。必ず十分な時間を置いて 乾いた状態になってから水をやりましょう。また、球根の頭部に水をかけると病気が出る事が有るので注意。)

最近は底面給水の鉢に入っている物も有ります。この場合は側面の注水口から水を入れ、溜っている水が無くなったらまた入れてやります。

空気が乾燥している所では、時々葉面に霧をかけてやるのも有効です。

肥料

肥料は、9月の植えかえ後から6月中旬まで定期的に与えます。液肥(シクラメン専用の物なら最適)を7〜10日に一回 のペースでやります。
シクラメンのような、花芽を沢山作り続ける植物は、それらを作る材料として肥料は欠かせません。
肥料不足に成ると花も細く小さくなり、咲き終わりも早くなります。

栽培のポイント

咲き終わった花は、切ったりせずに、花茎ごと引き抜きます。
この時注意することは、花茎を取り残さない事です。残った部分から病気が出ることが有ります。
また、引き抜く花茎の根元が、どの向きに生えているのかを見極めて引き抜くと奇麗に抜けます。
黄色くなった葉も同様に早めに引き抜いて取り除いてください。

育って来ると新芽が伸び、葉の枚数も増えて来ます。その時全ての葉に光が当たるように、葉組みと言って、葉を重ならないように組み替えて広げてやり、また、花芽を中心に集めてやると、形の良い株が作れます。

株の中を覗き込んで、もし、茎が解けていたり、カビのような物が生えている場合、灰色かび病(ポトリチス病)にかかっています。この病気にかかった場合、花に斑点上の染みが出来たり、葉が腐り、手遅れになると球根自体が腐って枯れてしまいます。
このカビ(よくイチゴに生えるカビです。)は、比較的低温で湿度がある程度有ると発生しやすく、シクラメンの場合、一鉢に出ると回りに感染しますので注意が必要です。
対策は、早期発見早期治療です。
治療法は、まず、カビの生えている部分や、解けていたり柔らかく成っている茎などを取り去り、殺菌剤(ロブラール,ベンレートなど)を噴霧器で、葉の下の全体に(特に球根部分)散布してやります。
一週間後に確認し、まだ完全に止まっていなければ、もう一度散布します。
菌が球根の中まで入り込んでいるくらいの手遅れでなければ止めることは可能です。
病気の予防に、あらかじめ殺菌剤を散布しておくと安心です。

その他、ナメクジなどに注意。


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